旧聞に属するが、漫画家の江川達也氏の『捏造と演出』なる発言が、東京新聞の『本音のコラム』(2月5日25面)に載っている。これはまことに貴重なる、メディアに対する判断基準である。私などは、すぐ新聞や雑誌に載っているものを信用してしまうという阿呆みたいな傾向・性癖を持っているが、それではアカンと思った。
それを引用したくて東京新聞のホームページを捜しまくったが、残念ながら無かった。かといって、私がそれを勝手に要約したりしたらそれこそ、氏の言われることを裏付ける結果となってしまうので、つまり誤引用になるので、まことに氏には申し訳ないが、URLを貼り付けるのではなく、全文を以下に引用することにする。
【引用始め】
メディアリテラシーという言葉がある。テレビとか新聞とかさまざまのメディアが発信する情報に触れ、それが何処まで本当なのかを自分で判断する能力のことである。
日本人は学者、テレビ、活字のいうことを信じすぎである。
私は人の話を聞かない子どもだった、先生の話もそんなバカなことがあるかと思っていた。東大の学者もバカなヤツと思っていた、親から怒られ周りから注意された。
だが人の意見に妥協して行動するとひどい目にあった。人の話を無視して自分勝手に判断したことがことごとく成功した。人生から得た教訓は「人の話は間違っている」ということだ。特に権威のあるヤツはうそばかりだ、みんなが信用しているモノが一番危ない。メディアを発信する立場に立てば分かる。インタビュー記事では話したことと違ったことが書いてある。
チェックしたら全部書き直すぐらい赤くなった。面倒なので二十年前から原稿チェックはしない。勝手に間違った情報が流れることくらい分ってくれと思う。
私はあっちこっちで矛盾した発言をしていると思う。記事にしたライターの創作能力の違いだ。映像も創造的演出がなされるものだ。演出はすべて捏造である。づべてのメディアの情報は捏造なのだ。気を付けて見てほしい。捏造度の高いモノと低いモノとの差を・・・。見て楽しいと思ったら要注意!!
【引用終わり】
実に鋭いご意見である。こうはっきりと指摘されたことは寡聞にして聞かない。【捏造】そして【演出】これをメディアに接するときの注意すべきキーワードにする必要がある。私のような普通人が、メディアからの情報に接する時、氏の言われることに注意して眺めると、それに該当することは枚挙に暇が無いことに気づく。
マクルーハンは『メディアはメッセージ』だと言ったし、また『マッサージである』とも述べた。これを氏の言に適用すれば、『メディアは捏造と演出』、あるいは『メッセージは捏造と演出』ということになりまことに至言であるとその鋭い御指摘に唸ったのであった。
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